遅いと感じる理由は?格安スマホの速度やサービスを徹底比較

「格安スマホに興味があるけれど、種類が多くてどれを選んでいいのかわからない」とお思いの方もいるかもしれません。 まずは格安スマホの特徴を比較することで、自分に合う会社や機種を選んでみませんか。
また、「格安スマホは通信速度が遅い」といわれるのには理由があります。今回は、格安スマホ各社の速度やサービスを比較するとともに、安さや速度が遅いと感じる理由についても解説します。
MNO / MVNOとは?
スマートフォンの機種変更などについて調べていると、MNOやMVNOという言葉をよく目にするようになりました。
MNOとは自社で通信設備を持つ通信事業者で、具体的にはドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルの4社です。一方、MNOから通信設備を借りてサービス提供する通信事業者はMVNO(仮想移動体通信事業者)と呼ばれます。
つまり、大手キャリア=MNO、MNO以外の格安プランを提供している通信会社=MVNOとなります。
格安スマホ6社を比較。速度やサービスは?
格安スマホ(格安SIM提供会社・MVNO)には、続々と新しい会社やサービスが登場しています。今回は、格安スマホを代表する6社の速度やサービスを比較してみます。
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回線の種類 |
通信速度 |
特徴 |
楽天モバイル |
自社回線(楽天回線エリア内)/au回線(楽天回線エリア外) |
自社回線により安定した速度(楽天回線エリア内) |
・楽天回線エリア内はデータ利用料無制限 ・楽天グループのサービスと併用すると優遇がある |
Y!mobile |
自社回線+ソフトバンク回線 |
ソフトバンクとほぼ同じ速度 |
・ソフトバンクのサブブランド ・MNOと同等の使用感で安い |
UQモバイル |
au回線 |
auとほぼ同じ速度 |
・auのサブブランド ・auからの乗り換えにおすすめ |
mineo |
ドコモ・au・ソフトバンクの3回線 |
回線混雑時はやや遅くなる |
・ユーザーコミュニティやユーザー間のデータシェアなど独自のサービスがある ・オプションやサービスが豊富 |
BIGLOBEモバイル |
ドコモ・auの2回線 |
回線増強により速度維持に注力 |
・オプション「エンタメフリー」に加入すればYouTubeやSpotifyなどをデータ容量無制限で使い放題 |
IIJmio |
ドコモ・auの2回線 |
UQモバイルやY!mobileほど速くないが混雑時も安定した速度で使える |
・格安SIMの老舗 ・シンプルな料金プラン ・月額料金割引やデータ増量無料などのキャンペーンがある |
・【楽天モバイル】楽天各種サービスと連携
楽天モバイルはもともと、au回線を利用するMVNOとしてスタートした会社ですが、2020年4月から自社回線の提供を開始し、MNOとなりました。その後も、MVNOと同等のシンプルで格安な料金プランや「申し込みから1年間無料」など思い切ったキャンペーンを提供している点が魅力です。
楽天回線の対応エリアが他社に比べると少ない(※)という弱みがあるものの、対応エリア内なら自社回線なだけあって、非常に安定した速度で利用が可能です。高速データ通信について、楽天回線エリア内では容量無制限、エリア外ではau回線に接続されて5Gまで使えます。
スマホ本体の購入や毎月の支払に楽天カードを利用すると、付与される楽天スーパーポイントが2倍になるなど、楽天グループが提供する他サービスと併用すれば優遇を受けられます。楽天のサービスを多く利用している方なら、楽天モバイルはぜひ検討に加えるべき格安スマホといえます。
※2021年3月現在
・【Y!mobile】ソフトバンクと同等のサービス
Y!mobileはソフトバンクがサブブランドとして提供している格安SIMサービスです。大手キャリアとほとんど変わらない使用感を保ちつつ、料金を少しでも安くしたいという人は、比較検討する候補にY!mobileも入れることをおすすめします。
Y!mobileはソフトバンク回線とワイモバイル回線に対応しているなど、根本のしくみが他の格安スマホと多少、異なっています。つまり、ソフトバンクとほぼ変わらない通信速度の提供を実現しています。
2020年7月以降は、「スマホベーシックプランM・R」なら月間のデータ通信量を超過した場合でも、通信速度制限が最大1Mbpsに高速化されました。よって、速度が遅くて困るケースは少なく、今後も速度低下は考えにくいと言えます。
・【UQモバイル】auのサブブランド
CMでもよく目にするUQモバイルは、auがサブブランドとして展開している格安SIMサービスです。知名度も高く、使いやすさでも高く評価されているため、格安スマホの初心者の方にもおすすめできます。
また、au回線に対応しているため、auからUQモバイルへ乗り換える場合は、SIMロック解除手続きも不要です。
ソフトバンクのサブブランドであるY!mobileの通信品質がソフトバンクと同等であるように、auのサブブランドであるUQモバイルの通信品質もauとほぼ変わりません。また、混雑する時間帯や場所でも安定した通信速度が出るのが特徴です。Y!mobileとUQモバイルを比較してみても、通信速度の差は大きく開きません。
モバイルWi-FiのUQ WiMAXとUQモバイルを組み合わせて使うのもおすすめです。
・【mineo】回線補強で比較的安定
mineoは、ドコモ・au・ソフトバンクと、大手キャリア3社の回線に対応する「トリプルキャリア対応格安SIM」です。関西電力グループの株式会社オプテージがmineoのサービスを提供しています。MVNOの中でも顧客満足度が高く、オプションやサービスも充実している点が高く評価されている会社です。
回線増強を定期的に実施しているため、他のMVNOよりも比較的、通信速度が安定している会社といえます。
「マイネ王」と呼ばれるユーザーコミュニティがあるのがmineo最大の特徴です。mineoのユーザー間で質疑応答や情報共有が可能で、困ったときでも「マイネ王」でトラブルを解決できるケースが多くあります。
通信速度については、回線混雑時以外は問題なく利用可能です。ただし昼休みの12:00前後や退勤時の18:00前後など、スマホを使うユーザーが増える時間帯で、多少は速度低下する場合があります。
・【BIGLOBEモバイル】速度維持に注力
BIGLOBEモバイルは、大手プロバイダーのBIGLOBEが提供する格安SIMです。ドコモ・auの大手キャリア2社回線に対応した「マルチキャリア対応」が特徴といえます。
BIGLOBEモバイルは通信速度の維持にかなり注力しており、積極的な回線増強が好評されているため、通信速度に関しては安心して利用できます。MVNOの回線速度を比較したランキングでも上位にランクインすることが多いです。
YouTubeやSpotifyなど、動画配信サービスや音楽配信サービスをスマホでよく利用する人は、BIGLOBEモバイルのオプションサービス「エンタメフリー・オプション」をチェックしてみることをおすすめします。加入すれば定額料金・データ容量無制限でYouTubeやSpotifyが使い放題になります。通勤や通学などの移動時間に動画や音楽を楽しみたい方なら、データ容量を大幅に節約することができるため、おすすめです。
【IIJmio】安定感のある老舗
株式会社IIJが提供するIIJmio(アイアイジェイ・ミオ)は、MVNOとしては老舗で、最大手の1つです。格安一般に知られるようになる前からサービスを提供してきた実績を持っています。ドコモとauの2回線に対応しているため大手キャリアから乗り換えやすいことや、簡素で理解しやすい料金プランも高評価の理由です。くわえて、データ増量無料キャンペーンや月額料金割引キャンペーンなども展開されています。
新しく発売された端末やバージョンアップしたOSの動作確認を実施するのが早く、法人向けのサービスも充実している点も、IIJmioのメリットといえます。
通信速度についても、MVNO各社の中では安定しています。UQモバイルやY!mobileと比較すれば劣るものの、回線が混雑する時間でも、一定の通信速度で利用が可能です。
格安スマホの安さの理由は?
なぜ格安スマホはその料金をキープできるのか、主に3つの理由があります。以下でそれぞれ、説明します。
・通信設備の維持費がかからない
格安スマホ(格安SIM提供会社)は、ドコモやau、ソフトバンクといった大手キャリアから、回線など通信設備の一部を借りて自社サービスとして提供しています。つまり、ネットワーク設備を自社で保有していないため、開発費や基地局などの設備代、土地代、メンテナンス代といった設備維持にかかる費用が不要です。運営コストが抑えられる分、安い料金プランの提供が可能になっています。
・実店舗のコストがかからない
格安スマホ(格安SIM提供会社)の多くは実店舗を設置しておらず、オンラインのみの受付やサポート対応を行っています。そのため、MNOのように実店舗にかかる土地代や家賃、人件費がかかっていません。
・安さで勝負しているため
大手キャリアの通信設備や回線を借り受けてサービスを提供している格安スマホ(格安SIM提供会社)、つまりMVNOは20社以上もあります。MVNOとMNOを含む通信業界全体でも価格競争が激化しており、1社が激安プランを出して話題になれば、競合他社がさらに安価なプランを出してくる傾向です。その結果、安い価格設定や、他社にないお得なキャンペーンなどが数多く提供される状況が生まれています。
格安スマホの速度が遅いと感じる理由は?
格安スマホのデメリットとして「通信速度が遅い」といわれる場合もありますが、それには安く利用できる理由と関係があります。以下で主な2つの理由について説明します。
・キャリアから回線を借りているため
格安スマホ(格安SIM・MVNO)は、大手キャリア(NTTドコモやau、ソフトバンクなど)から通信回線を借り受けて、自社サービスとして提供しています。ただし大手キャリアがMVNOに貸し出す回線の量には制限があり、当然、自社サービスに使用する回線が優先です。
くわえて、各大手キャリアから借り受けている回線の量は、格安スマホによって異なります。一般的には、大手キャリアから借りている回線の量が多ければ多いほど、格安スマホの通信速度も速くなる傾向です。
・利用者数によって速度が変わるため
格安スマホ(格安SIM・MVNO)では、大手キャリアから借り受けた一定量の回線を、その時間と場所で同時に利用しているユーザーがシェアして使うしくみになっています。例として、道路の混雑状態と車が走行できるスピードをイメージしてみます。回線を「車線が複数ある道路」、通信データを「道路を走る車」と考えれば、回線混雑度と通信速度の関係を理解しやすいですよね。
つまり、同じ時間帯と場所におけるユーザーの増減や、利用状況に応じた設備の増強などが頻繁に行われているかどうかが、通信速度に影響するといえます。
格安スマホの機種ならこちら
格安スマホ(格安SIM・MVNO)には、新しい会社や新サービスが次々と登場しています。格安スマホの利用を検討している人は、この記事を参考に自分に合う格安スマホがあるかどうか考えながら、各社のホームページを見ることをおすすめします。
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