自宅のセキュリティも気軽にスマートデバイスによるスマートホームで

かつて、自宅のセキュリティ対策は玄関先の防犯カメラや侵入を知らせる警報装置でした。しかし、それらのサービスには費用がかかり、また最近は、電話で不在かどうかの状況を確認したあとに侵入したり、強盗に入ったりするなど悪質化しています。一方で、お子さんが悪意のあるウェブサイトへ迷い込み、犯罪者にチャンスを与えてしまうなど、思わぬ落とし穴も。そこで頼りになるのが、スマートデバイスによるスマートホームなセキュリティです。
スマートなセキュリティ対策
本格的なセキュリティサービスの利用は月々のサービス料がかかります。スマートデバイスを賢くつかって、スマートかつリーズナブルにセキュリティ対策してみましょう。
入口対策は玄関と電話とインターネット
家と外部をつなげる部分が、犯罪の侵入口です。それには「玄関」「電話」「インターネット」の3つが該当します。
空き巣の場合、玄関から侵入する手口がやはり多いです。鍵を開けられれば破壊音も出さず、人の体が通過するのに適しているからです。その対策としては、ひとつには開錠に手間と時間がかかるようにすること。プロの手によれば開錠はさほど難しいものではありません。しかし、その処置に時間がかかると、見つかる危険が高まるので、諦めることにつながります。
また、電話では、警察や公共機関を装ったアポ電詐欺により内情をつかまれ、侵入や強盗をより実施しやすくしてしまうことになります。
子どもの有害なインターネットの利用は、教育上の問題だけではなく、どんな犯罪につながるか予想がつきません。なんとかして有害なサイトへの接続は避けたいところです。
室内対策で異変をキャッチ
強固な鍵も破られることがあり、たやすく破壊されてしまいます。強盗や強行突破する泥棒には、現状手の打ちようはないのです。在宅が多くても、情報を握られてしまえば、ほんの短い不在の時間で盗難に遭うこともあります。
そうなると、「破られない仕組み」も重要ですが、「破られて侵入されてしまったあと」を考えて手を打っておく必要性に気づきます。例えば、不在時の侵入者にはセンサーが反応し、通報したり、警告音などを発したりして退散させる方法です。破られたあとの被害を最小限に抑える仕組みと言い換えることができるでしょう。
留守を留守に見せない演出による心理効果
当然ですが、「空き巣」という言葉にもあるとおり、泥棒の多くは不在時を狙って侵入します。つまり、不在でなければ、空き巣を諦めることになります。旅行の時は新聞や郵便物の配送を一時的に止めてもらう措置が必要とはよく聞かれます。郵便受けの新聞や手紙類のたまり具合で、在宅の有無を知られてしまうからです。これらを逆手にとって、「留守のない家」に見せることで、空き巣などのターゲットから外されるという防犯効果が期待できるわけです。
ホームセキュリティに生かせるスマートデバイス
それではスマートデバイスを使ったスマートなホームセキュリティについてみてみましょう。
玄関・窓などの対策
- Tapplock lite タップロックライト スマート南京錠:鍵でもなく暗証番号でもなく、開錠するのに必要なのは、本人の指紋による認証です。小型なのでサブの鍵として用途を選びません。ドアの2つ目の鍵として南京錠が使える器具がありますが、Tapplockと併用すればアパートなどのドアを強固なセキュリティにすることが可能です(防水仕様ではないので内廊下のドアなどに限る)。複数の指紋が登録できるので、家族ならば開けられます。
- Qrio Lock キュリオロック スマートキー セキュリティ:利用者が自分で簡単に取り付けられる、ドアの内側の回転式のロックのつまみをスマートフォンで操作できる仕組み。遠隔での施錠はもちろん、設定によりスマートフォンをバッグなどから出さなくても近づけば施錠、ドアを閉めて室内に入れば自動施錠などが可能。スマートフォンを持たないお子様には、専用の電子キーを持たせればそれで開錠でき、通知を保護者のスマートフォンに送ることもできます。
- ビデオドアホン:ビデオドアホンは、150度の広視野と自動暗視モードによる夜間での視認性が高く、手元のスマートフォンで来客者を確認したり応答したりできます。外出先からでも応答できるので、ドアホンを押して不在を確認してから侵入する泥棒の手口には効果的です。
- スマートセキュリティカメラ:高画質、自動暗視モードのセキュリティカメラで、不審者の動きや音で自動録画を開始し、手元のスマートフォンでリアルタイムに確認できるほか、記録を蓄積していくこともできます。壁に取り付けるタイプなので、セキュリティカメラとしての存在感だけでも防犯に役立ちます。
- 窓の開閉センサーとカメラやスマート照明との連携:誰でも簡単に窓枠に取り付けられるセンサーにより、窓が開くと室内のスマートカメラやスマート照明に通知し、点灯したり録画を開始したりするなどで、侵入の初期に退散させる方法などもあります。
電話・ネットの対策
- トビラフォン:に、利用者が登録した危険な電話番号、警察や自治体から提供される犯罪者や迷惑行為者の電話番号のリスト、トビラフォンの会社が独自に入手した危険な電話番号のリストがスマート化した自宅の固定電話の電話機に登録されるので、受電時に危険度を判定し、本体のLEDランプの色分けで知らせます。明らかな迷惑・危険者の番号からのものは、電話機が「お断り」のアナウンスをします。番号非通知にも「186」の要求をするなどの設定も可能。お年寄りや子どもがいる世帯の固定電話として、わかりやすいスマートな電話です。
- デバイスiKydz (アイキッズ):本体と家庭内のルーターとの間の設定を、スマートフォンから行うだけです。子どものWi-Fiの使用時間、接続サイトなどの記録が取れ、有害サイトを保護者のスマートフォンからブロック設定できるので、子どものスマートフォンやパソコンからは接続できなくなります。
万が一、侵入されてしまったときの対策
- スマートホームカメラ:フレキシブルアームを持ち、室内の任意の場所に置いたり取り付けたりできます。画像を録画できるのみならず、外出時に侵入があれば、家主のスマートフォンに知らせるので、モニタリングができるほか、スマートフォンを経由してカメラに声を送り返すなどができる小型の室内カメラです。
空き巣などの犯罪者心理を読んだ対策
スマート照明:スマート照明の外出先からの点灯や、設定による自動点灯の機能を使えば、不在時の在宅演出ができます。長時間の外出や長期の旅行中の対策として有効です。
ひとつやるだけでも安全確率は上昇する
自宅でできるスマート機器を使ったスマートセキュリティをご紹介しましたが、完璧を目指せば目指すほど、やはり手間もお金もかかります。スマートデバイスを使ったスマートなセキュリティを、重要性の高いところ、やりやすいところからはじめるのがポイントです。ひとつでも実施すれば、それだけ確実に安全性は高まるのです。まずは、スマート照明による在宅の演出として、外出先から点灯をするなどの簡単なものからはじめてみてはいかかでしょう。
参考: